読んだ経緯
紀州のドンファンこと野崎幸助さんが致死量を超える覚醒剤を投与され不審死した事件があり、殺人の容疑で妻が逮捕されたニュースがでたのは記憶に新しい
野崎さんは美女4000人に30億を貢いだ男として有名だが、それだけの資産をどうやって築いたのか、ビジネスをする上で大事な考え方について興味を持っていた
そんな中、野崎さんが自身が著者になっている本を見つけたので読んでみることに
あらすじと見どころ
美女に6000万円を盗まれ、エロオヤジとしてマスコミに紹介されたことをきっかけに有名になった野崎さん
幼いころから「美人と付き合いたい」と願い続け、そのためには大金持ちになるのが近道と、鉄屑拾い、コンドーム訪問販売、金融業など様々な商売を経て、裸一貫から成り上がった男の痛快自伝
商売が上手くいくコツ、金持ちになるための心構え、女性を口説く技から、75歳になってクスリいらずの生涯現役法まで、すべてを赤裸々に語った一冊
面白いと思ったこと
まず野崎自身が本を書くことになった経緯が、マスコミが報道している情報と自身が考えていることに対して乖離があり、それを説明するために本書の執筆に至ったとのこと
本を書くこと自体多大な労力をかけるだけではなく、自分の赤裸々な過去を世間の人にオープンにするには、かなりの動機が必要になると思うが、等身大の自分を知ってもらうという意味はとても納得できた
周りの人に自分自身を正しく理解してもらうという承認の欲求、これはお金で満たされていたとしても埋まらない根源的な欲求であるみたい
また商売や価値というのは格差によって生まれるものであり、それを享受している人はこれらのことをよく理解している
野崎さんはじめの商売として、まだ一般的ではなかったコンドームを訪問販売という形で売り回って商売をしていた
商売自体上手くいっていても、それを周りに話をすると自分の優位性というものがなくなってしまう
資本家と労働者の関係でも、資本家はリスクを負っているため企業などおすすめしないなど言うが、それは世の中の人間全てが起業してしまうと資本家の立場を脅かすことを知っているから
なんか世の中って難しいバランスで出来上がっているんだなと思った
この本を通じて、野崎さんには自分の仕事や哲学があり、人としての魅力を非常に感じた
やはりマスコミなど流れてくる情報だけでは、その人のことはわからないし、成功している人にはそれなりの理由があるということを感じることができる